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「秀英四号太かな+」「秀英にじみ四号太かな」をモリサワから提供開始
大日本印刷株式会社は、株式会社モリサワに2016年からライセンス提供しているオリジナル書体「秀英体」ファミリーのひとつ「秀英四号太かな」について、漢字を追加して搭載文字を拡張した「秀英四号太かな+」と活版印刷の紙とインクの質感を思わせる「にじみ効果」を加えた「秀英にじみ四号太かな」の2書体を追加しました。
2022年10月26日より、モリサワのDTP用フォント製品として、また、Webフォントサービスでも提供開始しています。
モリサワ ニュース&プレスリリース
「2022年新書体をMorisawa FontsおよびMORISAWA PASSPORT製品にて提供開始」
(2022年10月26日)
「秀英四号太かな+」
見出しや強調に用いられていた活字の「秀英四号」の太かなを復刻した仮名と、「秀英初号明朝」の漢字や記号を組み合わせた書体です。筆の流れを残した書体で、「秀英初号明朝」の漢字とともにしっかりした黒みがあり、見出しやクラシックな表現に適しています。うねるような筆の流れが個性的で、癖の強いビジュアルで用いても負けないインパクトがあります。
「秀英にじみ四号太かな」
「秀英四号太かな」に「にじみ効果」を持たせ、漢字と欧文に「秀英にじみ初号明朝」を組み合わせた書体です。「にじみフォント」は、「秀英体」の活字で活版印刷された際の自然な“ゆらぎ”や“にじみ”を分析し、その風合いをデジタルフォント向けに再現した書体です。活版印刷では、インクの着いた活字が紙に押し付けられて印刷されるため、インクの“にじみ”や金属活字自体には無い“ゆらぎ”が自然に生じて、それが独特の風合いを生んでいます。紙とインクの質感を思わせる「にじみ効果」により、これまでのシャープで均質的なデジタルフォントでは出しにくかった、柔らかくレトロな雰囲気の味わいある表現を、各種情報端末のビューアーやWebサイト等でも実現します。
フォーマットはOpenTypeで、文字セットはAdobe-Japan1-3(9,499字:9,354字 + N仕様144字 + 令和合字1字)です。
「Morisawa Fonts」スタンダードプラン、「MORISAWA PASSPORT、 「Select Pack」で販売する他、 Webフォントサービス「TypeSquare」でも提供しています。
- 提供開始日:2022年10月26日
- 提供書体:秀英四号太かな+,秀英にじみ四号太かな
- フォーマット:OpenType
- 文字セット:StdN
- ※新元号の合字グリフ「令和」に対応する新しい規格(Adobe-Japan1-7)に対応します。
- ※詳細は「2022モリサワ新書体」特設ページをご覧下さい。
漢字や記号を組合せた「秀英四号太かな+」、そのにじみ書体「秀英にじみ四号太かな」が加わり、ますますバージョンアップした秀英体ファミリーを、ぜひ様々なシチュエーションでご愛顧ください!
おまけ:
「秀英にじみ四号かな」と「秀英にじみ四号太かな」を組み合わせることで活版印刷の頃の太仮名の使い方を再現するのもおすすめです。
出典(「やまなし」著:宮沢賢治)
おまけ2:
モリサワnoteで公開中!
書体開発者が語る「秀英体」のこれまでとこれから〜にじみ新書体も大公開スペシャル〜